瀬戸内海に面した愛媛県今治市に、厳選した素材を使った上質なタオル製品の開発で知られるメーカーがある。近藤繊維工業は、全国でもいち早く1951年に オリ
ジナル・ブランド「コンテックス」を立ち上げて以降、一貫してユーザーが本当に満足できるオリジナル商品づくりに取り組んでいる。
商品構成は、各種タオル製品や寝装品はもちろん、
帽子やマフラー、ストール、バッグなど多岐に渡り、ユーザーの多様なニーズに応え、生活のあらゆるシーンでタオル素材を使った気持ちの良いライフスタイルを提案している。
今年発表された新ブランド「ママズ・セレクト」は、「ママからお子さまへの大切な贈り物」をテーマに開発された。アメリカのアルバレス農場で栽培された原綿だけを使用した「オーガニックコットン」や片面がし
なやかなガーゼ地、もう片面が柔らかい無撚糸でつくられた「ハーフガーゼ」、繊細な糸で織り上げたタオル地をソフト加工で仕上げた「ソフトパイル」など、子どもの敏感な肌にもやさしい素材を厳
選。加工段階でも、人と環境にやさしい酵素や天然オレンジオイル、植物性の純石鹸を用い、水は四国山脈の伏流水を100%使用するというこだわりようだ。さらには、ブランド・ネームが入っ
た部分にまで柔らかな綿を使い、身体がタオルのどこに触れても気持ちのいい商品に仕上がっている。
「ブランド名が目立つようなキチッとしたネームにすると、大人の肌でも違和感があります。ましてや、子どもの肌にはガサガサして痛いんです。いまもネームは付いてますが、それは万が一商品に問題が
あったときのための連絡先です」と語るのは、社長の近藤寛司さん。ネームは特別な加工になるため、コストも値段も多少割高になるが、理由はお客さんに説明すれば納得いただける。むしろ、納得して買
ったお客さんを本当に満足させる商品を提供できれば、必ずリピーターになってくれるので、かえってモノづくりも商売もシンプルになってきたと近藤さんは言う。
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